溶存酸素(DO)のはなし:溶存酸素センサ 【隔膜電極法】
溶存酸素の定量にはよう素滴定法やミラー変法などの手分析のほか、センサを利用した隔膜電極法や光学式センサ法があります。
【隔膜電極法】
電極先端に酸素(ガス)透過性のある薄い膜を取り付け、内部に電解液と2種類の金属を配置し、酸素と金属とで生じる酸化還元反応を利用して測定します。
図2のように隔膜の内側に作用極を配置し、電解液を介して内側に対極を配置すると、隔膜を透過した酸素濃度に比例した電流が流れます。
両極間に一定電圧をかけて電流を測定するタイプを「ポーラログラフ式」、外から電圧を加えなくても電流が流れるタイプを「ガルバニ電池式」と呼んでいます。
酸素は作用極上で還元されて無くなるため、水中スターラーや電極自体を上下させるなど、正しい濃度を測定するためには、隔膜近傍で消費された酸素を補うための一定の流速が必要となります。