酸化還元電位のはなし:酸化還元電位(ORP)
酸化とは物質が電子を失う過程をいい、還元とは物質が電子を得る過程をいいますが、この反応は可逆的に発生します。
酸化還元系の溶液に侵されない白金電極と比較電極を入れると、電極の表面と溶液の間に電位が発生します。
これを酸化還元電位(Oxidation−Reduction Potential)(ORP)といい、下記の式で表されます。
Ehは、電気化学での基準となる水素電極を基準とした値ですが、水素電極は構成が複雑で実用的でないため、ORPは比較電極を基準として測定し、水素電極基準に換算してEhを求めています。
ORPは上式から分かるように、酸化物と還元物の比により定まるので、比が一定であれば濃度に関係なく同じEhを示します。また、酸化物の比率が高いとプラス側に、還元物の比率が高いとマイナス側に電位が変動していきます。