コンプライアンス・リスク管理
コンプライアンス推進
企業行動憲章・行動規範および「コンプライアンス管理規程」を制定し、コンプライアンス委員会を設置しています。委員会は、管理本部担当取締役をコンプライアンス管理責任者とし、本部長、グループ会社社長を構成員として、重要なコンプライアンス事項に関する協議、情報交換のほか、啓蒙・教育などを推進しています。また委員の配下にある部門長をコンプライアンス推進責任者とし、グループ全体のコンプライアンスの励行状況を定期的に確認しています。
企業行動憲章・行動規範
当社は、企業行動憲章・行動規範を基本としたコンプライアンス・ガイドラインを定め、冊子をグループ全役職員に配付するとともに、社内報等での定期的な情報提供や研修の実施などで、コンプライアンスの周知徹底に努めています。
<企業行動規範の主な内容>
- 法令と規則を守り、誠実で公正・透明な取引を実行します
- 顧客との公正な取引(独占禁止法、競争法の遵守)
- 輸出取引(安全保障輸出管理関係法令の遵守)
- 営業秘密(個人情報含む)の保護、他者の知的財産の尊重
- インサイダー取引の禁止
- 適正な購買取引
- 不当な利益取得を目的とする贈答・接待・寄付の禁止
- 優れた製品・サービスを開発・提供し、お客さまの満足と信頼の向上を図ります
- 顧客満足度(CS)の向上
- 製品・サービスの安全性と品質の確保
- お客様に対する、製品・サービスに関する適切な情報の提供
- お客様からの問い合わせ対応
- 環境および医療関連計測を通じて、地球環境の保全と、豊かで人にやさしい社会環境の実現に貢献します
- 環境保全を目的とする計測機器の開発
- 事業活動における環境負荷を低減し環境保全に貢献
- 透明性を重視し、ステークホルダーに対して必要な企業情報を適時開示します
- 会社情報の開示
- 適正な会計・税務処理
- 医療機関等との取引に関する透明性の確保
- 従業員の人格、個性を尊重するとともに、健康・安全に配慮し働きやすい環境を確保します
- 人権・人格・個性の尊重
- 安全で快適、かつ健康的な職場環境の形成
- 自己の職務の誠実な履行、職権乱用の禁止
- 会社財産と私物のけじめ(利益相反行為の禁止)
- 交通安全
- グローバル企業の一員として、諸外国の慣習・文化を尊重し、その発展に貢献します
- 環境計測機器メーカーとしての役割
- 諸外国の慣習、文化に配慮した経営
- 反社会的勢力および団体には、毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します
コンプライアンス教育
毎年策定するコンプライアンス推進計画に基づき、グループ全従業員を対象とした研修を実施するとともに、コンプライアンス通信や社内報でコンプライアンスの事例をわかりやすく紹介しています。そのほか以下の教育も行っています。
- 階層別教育の一環として
入社時に企業行動規範に基づく教育、昇格時にはハラスメントの事例などを含む職位に応じた教育を実施 - 法令等の専門教育
独占禁止法、下請法、贈収賄規制をはじめとする汚職・腐敗防止、労務管理関連などさまざまなテーマで研修を実施
コンプライアンス意識調査の実施
コンプライアンス浸透の実態を把握し、取り組みの有効性を確認するため、グループ全従業員を対象に、匿名アンケートによるコンプライアンス意識調査を3年ごとに実施しています。調査の分析結果は、コンプライアンス推進施策に活かしています。
内部通報窓口
従業員が法令や規則に違反する、またはそのおそれのある行為を発見した場合、いつでも相談できるように、社内窓口(コンプライアンス管理責任者)のほか、社外窓口(弁護士、外部専門業者)とハラスメント専用相談窓口も設置しています。
相談や通報内容に応じて調査を行い、違反が認められた場合は、是正措置(懲戒処分含む)を実施するとともに再発防止策を講じています。
なお、「内部通報取扱要領」によって通報者の秘密が確保されるとともに、通報を行なったことによるいかなる不利益も受けないことが保証されています。
ステークホルダーとのコミュニケーション
コンプライアンス違反の早期発見、組織の自浄作用を促すため、当社グループが直接物品等を調達しているサプライヤーの皆さまを対象に、専用の「お取引先ホットライン(Web)」を設置しています。また、公的研究費の不正使用や研究活動における不正行為については、社内外から通報を受け付ける専用窓口(Web)も設けています。
公正な事業取引に向けた腐敗リスクの評価と対応
当社は企業行動規範において、贈収賄、独占禁止法・下請法違反、不適切な利益の供与・受領などの腐敗行為を禁止し、その防止を徹底しています。 コンプライアンスリスクについては、各部門が年1回以上リスクアセスメント(自己評価)を実施し、既存の統制策の有効性も含めて評価しています。さらに、内部監査室による定期監査では、腐敗リスクに関する指摘事項への改善状況も確認しています。 また、アンケート調査や内部統制プロセスを通じて、全社的なリスク分析を行い、コンプライアンス委員会をはじめとする各委員会や関連部門が中心となって、リスクの回避・予防に努めています。
独占禁止法・競争法の遵守
カルテルやその疑いを持たれる行為を防止するため、同業他社との接触については、接触の性質に応じて事前の届出および承認、内容の記録等を運用しています。
贈収賄防止
賄賂の提供や提示、不適切な接待や贈答の提供などの腐敗行為、またそのように見える行為や、節度を超えた接待や贈答等の受け取りなどを禁止しています。主な取り組みとして、 国内代理店等と毎年取り交わす契約書は贈収賄禁止条項を規定、 海外代理店における法令遵守状況の確認・検証、 交際費支出時の承認権限を厳格化し、すべての取引記録を保存を行っています。
反社会的勢力の排除
「反社会的勢力排除対応規程」を定め、暴力団など反社会的勢力との関係の遮断、排除に取り組んでいます。そして当社グループが提供する商品・サービスが各種金融犯罪、マネーロンダリング等に利用されない体制を整備しています。
医療機関等との関係の透明性確保
医療・研究機関等との産学連携活動においては、利益相反が生じるおそれがあることから、「医療機関等との関係の透明性に関する指針」を定め、医療機関等への資金提供に関する情報を公開しています。
公的研究費の不正防止
文部科学省の「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」等に基づき、基本方針を定めて公表しています。
リスク管理
「リスク管理規程」を定め、コンプライアンス委員会が中心となり、リスクの発生状況や対策の妥当性を定期的に検証・見直ししています。毎年、事業の特性や外部環境の変化を踏まえ、全社的なリスク項目を網羅的に洗い出し、その影響度と発生頻度を評価し、リスクマップを作成。特に重要なリスクについては対応策を経営会議で確認し、グループ全体でリスクの低減に取り組み、発生した場合の諸施策を整備しています。また、監査室は、各部門、グループ会社のリスクが適切に管理されているかを個別にヒアリングし、その結果を取締役会に報告しています。
安全保障輸出管理
国際的な平和および安全の維持を目的とする安全保障輸出管理を適切に実施するために、「安全保障輸出管理規程」を定め、社長直轄の安全保障輸出管理委員会を設置しています。委員会では、安全保障貿易審査をはじめ、管理状況の定期的な監査、関連法規最新情報の共有、社内教育等を実施しています。
情報セキュリティ
ステークホルダーの皆さまの情報資産を多種多様な脅威から適切に保護するため、情報セキュリティ基本方針、プライバシーポリシー(個人情報保護に関する基本方針)、情報セキュリティ対策規程を制定し、情報セキュリティ施策の整備と運用を行っています。
情報セキュリティ推進体制
各部門が年1回以上リスクの自己評価を行い、PDCAを回してリスクを最小限に抑えています。また、情報セキュリティ分科会(コンプライアンス委員会の下部組織)で、新たなリスクや残存するリスクに対する施策立案とその実施を行っています。さらに、内部監査室では、情報セキュリティのポリシーおよびシステムに関する内部監査を実施しています。
インシデント発生時の即時対応
発見した各本部・グループ会社から速やかにコンプライアンス管理責任者へ報告。被害およびその可能性に応じて、定められた手順で、社内外の関係者への連絡および被害の拡大防止のための対応を実施します。
事業継続計画(BCP)
当社グループの計測機器は、水道、電力、医療など、ライフラインに関わる施設で重要な役割を果たしていることから、災害発生時の影響を最小限に抑えるため、「事業継続計画(BCP)初動対応規程」を定めています。
【主な取り組み】
- 社員の安全確保のため、防災カードの常時携帯や安否確認システムの整備、最長4日間の社内待機用備蓄
- 被災後の早期事業再開を目指した規定、マニュアルの整備
- 従業員の安否確認システムの導入、定期的なテストの実施
- 2社購買体制をはじめとする材料・部品の代替調達手段の整備
- 代替生産体制の整備
- 社内主要システムのサーバーを耐震性の高い施設に設置
