pHのはなし:温度補償電極
pH測定では、pHと起電力の間には相関関係があり、理論的に傾きが定まっています。例えば、20℃では58.17mV、25℃では59.15mV、30℃では60.15mVとなります。したがって、pH測定では、温度を測定して1pH間の傾きをその温度にあったものに修正して使用する必要があります。この操作を温度補償といいます。
温度補償は手動で補正する方法と温度計を内蔵して温度から理論的傾きを認識し自動的に補償する方式とがあります。この温度センサを温度補償電極といい、温度を測定して自動的に温度補償を行う方法を自動温度補償(ATC)といいます。現在のpH測定では温度補償電極を内蔵し、自動的に温度補償する方法が大半となっています。