サステナビリティ
「pH標準液測定用高精度pH測定システム(COM-30型)およびノンリーク塩化銀式比較電極」が「分析機器・科学機器遺産」に認定されました
2015年09月02日
当社の「pH標準液測定用高精度pH測定システム(COM-30型)およびノンリーク塩化銀式比較電極」が、JAIMA(一般社団法人日本分析機器工業会)、JSIA(一般社団法人日本科学機器協会)が進める「分析機器・科学機器遺産」に認定されました。
本認定制度は、日本で創出された分析技術/分析機器や科学機器および日本国民の生活・経済・教育・文化に貢献した分析技術/分析機器や科学機器を、文化遺産として後世に伝えることを目的に設立されており、今年で4回目となります。官学出身の有識者からなる選定委員会によって厳正なる審査が行われ、今年は11件が認定されました。
当社は、昨年に引き続き2回目の認定を受けることができました。これを糧として今後も更なる技術開発に努めてまいります。
2015年9月2日 認定証授与式にて 二瓶選定委員長(左)・高橋副社長(右)
今回の当社の認定製品は2つの製品(技術)で構成されています。
pH標準液検査用高精度pH測定システム(COM-30型)
pH測定の多くはガラス電極法であり、標準物質として小数点以下3桁まで定められたpH標準液が使用されていますが、pH標準液検査には1桁低い小数点以下4桁までを測定でき、±0.0020pH以内の精度が必要です。本システムは、これらの要求仕様に対応しており、後継機種のPHL-90とともに、pH標準液トレーサビリティ体系維持で重要な役割を担っています。
ノンリーク塩化銀式比較電極
「ノンリーク塩化銀式比較電極」は、以前の銀/塩化銀内極式比較電極で存在していた液絡部の変質に起因する問題を解決すべく、新しい発想で開発された比較電極です。塩化銀の溶解を抑制する構造とし、塩化銀を含まないKCL溶液中に銀イオン除去剤を配した内部液を用いました。長期間安定で、還元剤や硫化物などが共存する試料でも測定が可能となり、pH電極などへ応用されて、プロセス管理や環境測定、ラボ計測などの分野で現在でも使用されています。