東亜ディーケーケー株式会社（社長：山﨑正知、本社：東京都新宿区）は、超小型（A4サイズ）の水道水用自動水質測定装置（MWA4−70／30型）、合計38台をデータ通信システムと併せ、今年3月に扶桑建設工業株式会社（社長：谷 欣一、本社：東京都中央区）を通じ、東京都水道局殿に納入し、4月1日、その稼動が開始されました。

この度の納入は、東京都水道局殿の多摩地区における給水末端での水質管理に必要とする自動水質計器、及び同データ通信システムにご採用頂いたものです。

東京都水道局殿では、かねてより「安全で、おいしい水」の供給に向け、法令で定められている給水末端での毎日検査の代替として、よりきめの細かい、リアルタイムでの水質管理を行うべく、自動水質計器の導入とデータ通信システム化を進めており、自動水質計器の選定においては、設置場所のスペースが極めて限られる事などから小型で有ること、更に、7項目測定が可能、最低3ヶ月のメンテナンスフリーであること等が求められていました。

当社の、MWA4−70／30型水道水用自動水質測定装置は、A4サイズの超小型化を実現していることをはじめ、1台で毎日検査項目の濁度、色度、残留塩素の3項目に加えて、pH、電気伝導率、水温、水圧の計7項目を備え、かつ、試薬を一切使うことなく連続、同時測定するという画期的な水質分析計です。

MWA4−70／30としては、7項目型が7台、3項目型が31台、多摩地区の各所、主に公園や増圧ポンプ所の敷地内の子局（給水末端）に設置され、常時、水道水の水質を測定、記録すると共に、データ通信システム上の携帯電話により、親局の多摩水道改革推進本部の水道監視室、及び多摩水質試験室へ1日1回、1日分の1時間値24データを、NTTドコモ社のパケット通信サービス“DoPa”を使用し、送信します。

異常発生時は、MWA4−70／30から警報信号を発信すると同時に、連続データ（1分値）を5分ごとに15分間、同通信システムを通じ送信し、現場（給水末端）状況の逐次把握が可能です。
子局では、万一親局がダウンした場合でも、子局のメモリーに1時間値が3ヶ月分、1分値が72時間分保存されており、子局のデータの吸い上げをも可能としました。

当社では、この度の東京都水道局殿のMWA4−70／30、並びにデータ通信システムのご採用を機に、同製品を当社最重要基軸製品として位置づけ、更なる商品強化、販売拡充を図りますと共に、上水分野での水質測定、通信システム両技術を通じ社会貢献を一層進めて参る所存であります。

1．システムの特長

• 携帯電話によるパケット通信システム
  MWA4−70／30を子局38箇所に設置。給水末端・水道水の水質を測定、記録すると共に、携帯電話を使って2箇所の親局へ1日1回、1日分の1時間値24データを、NTTドコモ社のパケット通信サービス“DoPa”を使用し送信します。
• 測定データ
  1時間値は、毎正時のデータを3ヵ月分保存します。親局では、1日1回前日の24個のデータを自動収集し、収集の後、他親局にデータを転送します。
  1分値は、メモリに3日分保存されます。「データ監視」メニューから必要な時に子局の自動水質計器から任意収集できます。 データの確認は、「帳票作成」機能により、日報、月報が作成できます。
• アラーム
  異常発生時は、子局から自動的に警報信号を発信すると同時に、過去15分の1分値を送信、その後、15分間5分ごとに1分値を送信しますので、現場の状況がリアルタイムで把握できます。
  子局では、万が一親局がダウンしても、子局のメモリーに1時間値が3ヶ月分、1分値が72時間分（3日分）保存されており、子局からパソコンでデータを吸い上げることがでます。
• 自動水質計器の遠隔操作
  親局の「データ監視」メニューから測定地点を選択することにより、測定値の連続モニタ、並びに保守、操作が可能。また、警報発生時の早急な対応ができます。

2．水道水用水質測定装置の特長

• 世界最小、7項目A4サイズ。（従来当社比 容積：約1/150、質量：約1/50）
  7項目測定が行え、しかも設置スペースに制約の多い給水末端での設置が可能。水質の集中管理化を実現します。
• 3ヵ月間無保守運転。
  広域に渡り、多数、分散設置される自動水質計器の保守も3ヶ月以上に渡り不要です。
• 無試薬で、連続測定。
  試薬が不要で、ランニングコスト、及びメンテナンスコストの低減が図れます。また、環境にやさしい廃水ゼロを実現しました。
• 省令（水道法）に準拠。
  十分な信頼性のもとに、測定、記録することができます。
• 試料水は極少量20〜100mL/min。（従来当社比：1／5）
• ネットワーク化容易。

以上