製品情報
飽和溶存酸素濃度のJIS変更に伴う当社対応について
2016年10月07日
今年3月に工場排水試験方法(JIS K 0102)が改訂され、溶存酸素(DO)の飽和濃度が変更されました。
JISの附属書では、旧JISと新JISで「最大で3%の誤差が生じる場合がある」との記載があり、分析の目的により分析計で測定した値の
読み替えが必要になります。
この変更に伴う当社製品(工業用/卓上・ポータブル型)の対応につきまして、以下のとおりご案内申し上げます。
またHACH LDO2 蛍光式溶存酸素計、HQ440d/430d 卓上型マルチメータ、HQ40d/30d ポータブルマルチメータ
は新JIS対応製品です。
1.工業用溶存酸素計について
2017年1月工場出荷分より、機種毎に下記対応を行います。
(1) OBM-50/55型、OBM-162A/165H/167H型、ODM-110A/135A/136A型
変換器の設定モードで、新・旧の切り替えを可能とします。
出荷時には旧JISとなりますので、用途によりお客様にて新JISへの切り替えをお願いします。
(2) DCP-20T/21T型、OBM-100H/102A型
製作時にメーカーオプションとして新・旧を設定しますので、ご発注時に営業担当宛ご指示いただきますよう
お願いします。
お客様では切り替えができませんのでご注意ください。
(3) OBM-300型、DODI-1型
旧JISでの出荷となります。新JISの値が必要な場合には旧JISからの読み替えをお願いします。
(4) 既納入品について
改造は不可となりますので、新JISの値が必要な場合には旧JISからの読み替えをお願いします。
2.卓上・ポータブル型溶存酸素計について
(1) MM-43X型、WQC-24型
MM-43X型は機器本体の設定モードで、新・旧の切り替えが可能です。
WQC-24型は旧JISと海洋指針の飽和溶存酸素濃度が選択可能で、海洋指針値は新JIS値と同等となります。
(2) DO-31P型、DM-32P型
2016年10月工場出荷分より、機器本体の設定モードで新・旧の切り替えを可能とします。
また、既納品につきましては、当社へ引き取りの上、新・旧の切り替えが可能な仕様に改造いたします。
(有償作業となりますので、当社営業担当宛お問い合わせください。)
(3) MM-60R型
当社ホームページよりソフトウェアのアップデートを行うことにより、新・旧の切り替えが可能となります。
会員制サービスサイトのご利用をお願いいたします。
(4) DO-32A型、WQC-22A型、生産中止製品(MM-60R型は除く)
改造は不可となりますので、新JISの値が必要な場合には旧JISからの読み替えをお願いします。
付録 旧JISから 新JISへの変換方法
旧JISで校正した溶存酸素計を用いて測定した値(実測値)を、新JISの値に変換(変換値)する場合は次式を用います。
変換値=(新JIS表値÷旧JIS表値)×実測値
(例:25℃、実測値1.00mg/Lの時 変換値=(8.26÷8.11)×実測値=(8.26÷8.11)×1.00=1.02)
温度 (℃) |
旧JIS表値 (mg/L) |
新JIS表値 (mg/L) |
差 (%) |
0 | 14.16 | 14.62 | +3.2 |
25 | 8.11 | 8.26 | +1.8 |
35 | 7.04 | 6.95 | -1.3 |
注)新JISでは塩濃度を実用塩分(Salinity)で表記しているため、取扱説明書でもそのまま引用しています。
実用塩分9、18、27、36は、旧JISの塩化物イオンCl−濃度5000、10000、15000、20000mg/Lに相当します。
ラボ・ポータブル製品は‰(パーミル)で塩分濃度を入力しますが、実用塩分と‰は実用上の差異はありません。
HACH LDO2 蛍光式溶存酸素計、HQ440d/430d 卓上型マルチメータ、HQ40d/30d ポータブルマルチメータ は新JIS対応製品です。
お問い合わせ先
営業企画部 E-mail:release@toadkk.co.jp TEL:03−3202−0219 FAX:03−3202−5127