サステナビリティ
「電磁誘導式濃度計/検出器 MB-32/MC-66」が「分析機器・科学機器遺産」に認定されました
2016年09月08日
当社の「電磁誘導式濃度計/検出器 MB-32/MC-66」が、JAIMA(一般社団法人日本分析機器工業会)、JSIA(一般社団法人日本科学機器協会)が進める「分析機器・科学機器遺産」に認定されました。
本認定制度は、日本で創出された分析技術/分析機器や科学機器および日本国民の生活・経済・教育・文化に貢献した分析技術/分析機器や科学機器を、文化遺産として後世に伝えることを目的に設立されており、今年で5回目となります。官学出身の有識者からなる選定委員会によって厳正なる審査が行われ、今年は15件が認定されました。
当社は、一昨年・昨年に引き続き3回目の認定を受けることができました。これを糧として今後も更なる技術開発に努めてまいります。
2016年9月7日 認定証授与式にて 二瓶選定委員長(左)・高橋副社長(右)
40年以上も強酸・強塩基・高電気伝導率溶液の測定で国内産業の発展に貢献
この電磁濃度計は、1956年度通産省応用研究助成金を受け、通産省工業技術院東京工業試験所と当社の前身である電気式化学計器研究所が共同開発した電磁誘導による新しい原理に基づく電気伝導率計です。検出部は樹脂(ゴムライニング、塩化ビニール等)で2個のトロイダルコアを包む非接触のため、金属電極方式での電極汚れ、分極容量による影響が無く、塩酸、硫酸、硝酸等による耐食性に優れ、高電気伝導率・高塩水でも正確な測定が行える特長を持っています。
溶液の濃度と電気伝導率の間に相関があるときは、その溶液の温度補償を行うことにより濃度計となります。
MB-31は、1971年に発売され、翌年には、電流伝送出力 DC4-20mA を内蔵したモデルMB-32としてロングセラーとなった製品で、様々な産業分野で強酸、強塩基および高電気伝導率溶液などの測定に利用され、国内産業の発展に貢献しました。なおこのMB-32は昨年(2015年)まで現場稼働していたもので、1987年11月製造の銘版付きで現在保存されています。