製品情報
「積分球式濁度計TUI−100型」を発表
2006年02月28日
東亜ディーケーケー株式会社(社長:山﨑正知、本社:東京都新宿区)は、このほど、「積分球式濁度計TUI−100型」を発売します。
「濁度」は水の濁り具合の指標であり、「工業用水試験方法」 JIS K 0101-1998 には、「視覚濁度」、「透過光濁度」、「散乱光濁度」及び「積分球濁度」の4種が規定されています。
「視覚濁度」は文字通り、人の目で標準液と比較して濁度を求めるものです。他の3種は光学的に測定するものですが、それぞれ測定方法が異なります。
「透過光濁度」は透過光の強度から濁度を求めます(透過光強度が大きいほど濁度は低い)。
「散乱光濁度」は、試料中の粒子によって散乱された光(散乱光)の強度から濁度を求めます(散乱光強度が大きいほど濁度は高い)。
「積分球濁度」は、水中の粒子による散乱光の強度と透過光の強度の比から濁度を求めます。
当社では、これまで、上記の内「散乱光濁度」に相当する、「表面散乱光方式」の連続測定濁度計(TUF−100型並びに、高感度タイプTUH−100型)を浄水場を中心に販売してきました。この方式は、計器に試料を導入し、オーバーフローさせて静水面を作り、ここに光を当て、この光の水面での反射角とは異なる角度で散乱光強度を測定して濁度を求めるものです。考え方としては、上記4種の内「散乱光濁度」に当たると言えます。この方法は、光源や、検出器が、直接試料に触れることがありません。また、静水面そのものがセル窓であるため、試料によって生じるこれら光学系の汚れがありません。オンライン連続測定に適した方式であると言えます。
これに対し、浄水場や環境測定での、いわゆるラボ分析は、「積分球濁度」で実施されるケースがほとんどです。ところが、光学的な濁度の測定には、粒子径の影響があります。このため、積分球式濁度計によるラボ分析値と当社計器指示値が一致しないとの話が寄せられることがありました。いずれも、「濁度」を測定しており、それぞれの特性に応じた結果で、いずれも「正しい値」と言えますが、ユーザーにとっては困った問題と言えるでしょう。
そこで、当社はこのような問題を解決するため、ラボで多く使われている積分球方式を採用した、オンラインタイプの濁度計を開発しました。
従来の表面散乱式濁度計の指示値以外をご希望のお客様には、この新しい「TUI-100 型」をお勧めし、セル窓の汚れに起因するメンテナンス頻度の少な製品をご希望のお客様には、従来の表面散乱方式をお勧めすると言う方針で、両機種ともに販売して参ります。
当社はこれまで、表面散乱方式1本で、年間250台ほどを販売してきましたが、新たに積分球式の製品を投入することで、30%の売上増を目指します。
以上
お問い合わせ先
営業企画部 E-mail:release@toadkk.co.jp TEL:03−3202−0219 FAX:03−3202−5127