
当社狭山テクニカルセンター(埼玉県狭山市)の近くを流れる不老川は、昭和58 年から3 年連続して日本一汚い川という不名誉な称号を与えられていました。この汚名を晴らすため、昭和60 年に近隣住民が「不老川をきれいにする会(会長新井悟楼氏)」という団体を立ち上げ、川の中のごみを引き上げるなどのボランティア活動を展開してきました。 この活動が実って、一時は100mg/L を超えていたBOD 値が3mg/L ほどまで低下して水質が大きく改善されました。今では、カモが飛来し、コイが泳いでいます(写真1)。この水質の向上には、県内下流の下水処理場で高度処理された水を不老川上流に還流するという大掛かりな取り組み((財)埼玉県下水道公社)が大きく寄与していますが、近隣住民の「てんぷら油を流しに捨てないようにしているのよ。」といった環境浄化への小さな努力の積み上げも大きく貢献しています。 当社も平成8 年から水質測定器を提供するなどして不老川の浄化活動に協力してきました。このような永年の努力が認められ、昨秋、不老川をきれいにする会は「緑綬(りょくじゅ)褒章」を授与されました。緑綬褒章は「自ら進んで社会に奉仕する活動に従事し徳行顕著なる方」に授与されるものとされており、新井会長はじめ会員の地道な努力が認められたといえます。

不老川をきれいにする会は、毎年5 月中旬に「不老川クリーン作戦」と銘打った川の清掃を中心とする住民参加のイベントを開催しており、例年、近隣の31自治会や会場となる狭山市立山王中学校の生徒など1,000 名ほどが参加しています。今年も5月15 日に開催され、当社は、ポータブル吸光光度計DR-2800、簡易式COD 計COD-60A、ポータブル多項目水質計WQC-24 などを持ち込んで「水質測定」に協力しました。この水質測定は同校の体育館で行っており、測定のためのサンプル採取のほか測定自体にも同校の化学クラブの生徒たちに手伝ってもらっています(写真2)。近隣の方々にも測定の様子を見ていただくだけでなく、簡易測定を実際に経験していただくなど、地域の交流の場にもなっています(写真3)。

また、同校体育館内では、埼玉県下水道公社の方々も下水処理についてのPR 活動を実施して当社同様に交流を図っておられました。 もちろん、公社の方々にも当社の製品をご覧いただきました(写真4)。不老川の水質改善については、不老川をきれいにする会が緑綬褒章を授与されたという背景もあってか、「月刊下水道」(下水関係の専門誌)6月号の特集記事「水辺の今昔物語」に紹介されました。